Genelec Smart IP

UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU6GenelecSmart IPGenelec

原宿・竹下通りに2023年に誕生した「UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU」は、ユニバーサル ミュージック初のコンセプトストア。国内外の音楽とカルチャーが混ざり合うこの地で、アーティストたちの音楽世界を多くのファンが共有できる"体験型ストア"としてスタートしました。店舗運営を担当する堀内伸彦氏は、この場所を「単なる物販店ではない」と語ります。

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堀内 「ユニバーサル ミュージックグループは世界各国に拠点がありますが、これまでどの国でもリテールの前例がありませんでした。そんな中、ユニバーサル史上初の試みとして作り上げた直営店舗がここ、日本の原宿なんです。"アーティストの価値を最大化する場所"であることを考え、音源リリースや周年タイミングに合わせたポップアップ・ストア、ツアー連動企画などを実施しています。何よりも、ファンの皆さんとアーティストがつながりを深め、"ここでしかできない体験"を実現できる場所を目指しています」

そう、アーティストの世界観を、視覚と聴覚の両面で伝えることがこのストアの核。エキシビションとマーチャンダイジングの要素が共存することで、来店者は音や映像とともに作品世界に浸ることができるのです。だからこそ、店内音響は、音楽体験の質を左右する重要ポイント。そこにGenelecのSmart IPが導入されているわけですが……
実は、ストアの開業当初、店内にはデフォルト設置の他社製スピーカーが入っていました。

「1年ほど運営を続ける中で、店舗の音響をアップグレードしたいという思いが、現場のスタッフの間で膨らんでいったんです。せっかく音楽会社が手がけるストアなのだから、サウンドの面でももっとお客様の体験価値を高めたくて」と、堀内氏は振り返ります。

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4430A Smart IP 設備スピーカーが6台設置されている

堀内 「例えば、アーティストの新曲リリースのタイミングに合わせて、このストアでその新曲を流しながらポップアップショップを開催することがあります。ファンの人からすると、それまでスマートフォンなどオンラインで聴いていた音源を、"初めて良い音で聴ける場所"がこの店舗になったりするわけです。その体験をもっと深めてもらうために、スピーカーのアップグレードは必然でした」

お客様がもっと良い音楽体験をできるようにしたい……そんな現場の要望を受けて動いたのが、スタジオのエンジニア・チームでした。その代表として、ストアの音響設計を担当した山田忍氏は、次のように語ります。

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山田 「依頼を受けて、"スタジオ品質の良い音で体験できる空間"を実現することを第一に考えました。作品が生まれる現場の音を、そのままストアで体験してもらいたいなと。また、大前提としてお店なので、フロアのどこにいても同じように音が聴こえること、それでいてお客様との会話を邪魔しないことも重要でした」

しかし、大がかりなスタジオ機材をそのまま店舗に導入するのは難しいもの。そこで、スタジオに導入されているスピーカー・ブランドで、店舗設備でも使えるものを選ぼうというわけで、Genelecが候補に上がりました。「もちろんユニバーサル ミュージックのスタジオでも使っているブランドで、信頼性は高いですから」と山田氏は語ります。

導入にあたっては、候補となるGenelecの複数モデルを店舗に持ち込み、スタッフ全員で比較試聴しながら選定が進められました。その結果、選ばれたのが「Smart IP 4430A」だったのです。採用の理由を、山田氏はこう語ります。

山田 「実は、最初はSmart IPを想定していなかったんです。エンジニア目線では身近ではなかったもので。でも、Genelec側から提案いただいて試してみたら、Smart IPの仕様が店舗にぴったりでした。特に大きなポイントは"配線がLANケーブル1本で済む"こと。店舗の天井がスケルトン・デザインなので、配線が目立つと世界観を損ねてしまうんですね。Smart IPは電源供給も含めてLANケーブルだけに一本化できるので、空間デザインと非常に相性が良かったんです」

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角度調整可能なウォール・マウント金具「8000-422」を用いて天井のポールに取り付け

これに加え、低域を担うサブウーファーとして「7360A」を2台導入。店内の対角線に設置し、空間全体に均一な低域が広がる設計としています。

山田 「ストアに来たお客様が、アーティストのライブを追体験できるくらいのレベルのサウンドを狙いたかったんです。単なるお店のBGMではなく、しっかりと音楽を楽しめるクオリティを目指す。そのためには、最初からサブウーファーの導入は必須でした。低音は指向性がないものの、1台だけの設置だと、どうしても特定の場所だけ膨らんでしまいます。そこで2台の7360Aを対角配置し、店内全体で心地よく低域に包まれる音場を実現しました」

また、ストアは一定期間で装飾が変化する空間でもあります。そこで、サブウーファーはカスタムで台車を用意し、店内の装飾変更時にも容易に位置調整ができる柔軟性も高く評価されました。

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スタジオ・サブウーファー「7360A」を、対角に2台配置

堀内 「Genelecにグレードアップしたら、どこにいても音が均一に届くのが良くて。来店したお客様が、"音が良いですね"と声をかけてくださったりして、音そのものがコミュニケーションのきっかけになっている面もあります。あと、サブウーファーがあることで、音により包まれる感覚があるのも音楽体験として大きいですね。音楽を扱うお店として、豊かな低音は必須だなと思います」

運用面では、ミキサーにヤマハ「TF-RACK」を導入し、デジタル・オーディオ・ネットワーク・システム「Dante」を用いて、柔軟なサウンド・コントロールを実現。音源ファイルや動画ファイルなど複数のソースと再生デバイスを扱うストアの環境に対応しています。

山田 「Danteはスタジオでも使っていて馴染みがあるので安心です。ストアはポップアップ・ストアとして使う場合と、展示空間として使う場合があり、接客が中心の日と没入体験を重視する日とで、サウンドの最適状態は異なります。なので、用途に合わせてエンジニア・チームが音量や定位を最適化し、アーティストの意図を最も伝えられる音に仕上げています」

イマーシブな展示の期間はグッと没入感を高め、ポップアップ・ストアとして運営する時期はスタッフと来店者の会話を邪魔しないような音場設定へ。Smart IPとDanteによる柔軟なコントロールが、こうした細やかな運用を可能にしているのです。

堀内 「このストアでアーティストの価値を最大化することと、お客様の音楽体験をどう向上させていくか。ゴールはないと思うので、今後も日々磨き上げていきます。それがこのストアの使命だなと。良い音でアーティストの世界観に包まれる特別な場所、Genelecのスピーカーは、そんなお客様の音楽体験を大きく下支えしてくれている存在です」

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"特別な体験で感動できる場所"

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世界有数の音楽企業としてアーティストの発掘・育成に注力し、時代を象徴する数多くのヒット作品を世に送り出してきた、ユニバーサル ミュージック グループ。

「UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU」は、アーティストの価値を最大化し、音楽ファンにこれまでにない体験を届けるとともに、アーティストとファンが直接響き合う場所として誕生。

世界的なカルチャーの発信地・東京原宿。竹下通りという象徴的なロケーションに位置するストアは、音楽を通じて「体験」と「感動」を共有するエンタテインメント拠点として、世界へ向けて新たな価値を発信している。

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