Genelec

The John Lennon Educational Tour Bus1998Brian Rothschild3,50050400Genelec7.1.4The Ones3

 

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Genelecは長期にわたるレノン・バスのスポンサーであり、各バスの5.1スタジオには、2ウェイの8240Aスマート・アクティブ・モニターと7260Aサブウーファーが元々設置されていました。「これらのGenelecスピーカーを設置したとき、音の違いはすぐにはっきりと分かりました。そして私たちは、このモニタリング環境をできる限り良いものにしなければならないと考えたのです」レノン・バスのクリエイティブ・テクノロジー・ディレクターであるJeff Sobel氏は振り返ります。「その後、The Onesが登場し、8341を使用する機会があったので、試してみようと思いました。誰もがそのサウンドに微妙な違いがあることは期待していたと思いますが、実際のところ、それほど大きく良くなるとは誰も考えていませんでした。しかし、あの時は驚きましたね。設置後に初めて音楽を再生したとき、サウンドがどれほどクリアになり、イメージングがどれほど良くなったかを実感したことは、本当に目を見張る体験でした」

このアップグレードにより、米国のレノン・バスはヨーロッパのレノン・バスと同じ技術設定に移行し、元々設置されていた7260Aサブウーファーはそのままに、10台の8240Aは全て8341A同軸スタジオ・モニターに置き換えられました。

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GenelecのSAM(スマート・アクティブ・モニタリング)テクノロジーは、このプロジェクトにとって特に重要な役割を担っています。レノン・バスの技術チームはGenelecのGLMソフトウェアを使用して、バスのさまざまな構成に合わせた特定のキャリブレーション・プリセットを作成できるようになりました。「スピーカーを部屋に合わせて調整できることと、そのプロセスが非常にシンプルで簡単であることは、実に素晴らしいです」とSobel氏は指摘します。「レノン・バスは設定変更が可能な空間です。車内にはガラスの引き戸があり、部屋を区切ることができますが、その際に空間の音響も変化します。Genelecのスマート・アクティブ・モニタリング・テクノロジーにより、さまざまな作業方法に合わせて引き戸を開いたり閉じたりした際、異なるキャリブレーション・プリセットを設定できます。レノン・バスは可能な限り柔軟に運営できるように設計されていますが、Genelecモニターはその設計に完全にマッチしています」

新しいモニタリング・システムが導入されたレノン・バスは、次世代のミュージシャン達にインスピレーションを与え続ける理想的な立場にあります。「私たちがレノン・バスで本当に実現したいことは、業界標準のプロフェッショナルな品質のシステムを教育現場で実証することです」とSobel氏は説明します。「学生やアーティストがこのバスに乗ると、彼らは一様に感銘を受けます。彼らがそこで目にするものは、世界最高のレコーディング・スタジオで見られるものと同じです。そこにあるプロフェッショナルな雰囲気は、彼らに『ここでは何でもできる』と感じさせるのです」

「私にとって、それはまた、レノン・バスが訪問者に対してどれほどの責任を果たせるかというプライドの問題でもあります」とRothschild氏は付け加えました。「業界が提供するべき最高のものを実際に用意し、これを教育サービスの質が不十分なコミュニティに提供することに対する我々の熱意は、社会に大きなインパクトを与えるものです。レノン・バスは、ジョンとヨーコの仕事の生きたレガシーであり、私たちがここで行う全てのことは、究極的には、人々が平和を想像し、行動し、広めるための状況を整え、奨励することだと考えています」

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レノン・バスの共同創設者兼エグゼクティブ・ディレクターであるBrian Rothschild氏は次のように述べています。

「Genelecは、レノン・バスの長年にわたるパートナーです。これは、技術面だけでなく、核となる価値観、すなわち社会正義への取り組みと次世代育成の面でも、極めて重要な協力関係です。レノン・バスは、若者に音楽、ビデオ、短編映画を制作するための実践的な機会を無料で提供する取り組みです。私たちは多くの有名アーティストからも協力を得ています。たとえば、ウータン・クランのメンバーであるRZAは、私たちが彼らとツアーを行っている間に、バスの中でドルビー・アトモスによる新しいオーケストラ作品をミックスしてくれました」

Rothschild氏はさらにこう続けます。

「Genelecは本当に優れた製品を作っていますが、そうした最高の製品を使った高品質のスタジオを学生に提供しているということに、人々は驚きます。私たちは、このような製品に触れる機会もなく、教育サービスの質が不十分な多くのコミュニティを訪れるのですが、そこで私たちは「自分たちがサポートされている」という感覚を学生たちに提供することを重視しています。それは即ち、彼らは大切な存在であり、レノン・バスは彼らに業界が提供する最高のものに触れて貰うために、私たちがNAMMおよびNAMM財団と共に行う大規模な取り組みであることを知ってもらうことです。若者のキャリア形成への支援が、レノン・バスの主目的の一つなのです。私たちは学生に、音楽、エンターテインメント、ライブサウンド、映画、テレビなどの制作方法を教えていますが、彼らは大抵、それらが実際にどのように作られているかを知りません。そしてレノン・バスに乗車すると、『面白い、これは自分が将来の仕事として追求すべきことかも!』と考えるのです。そんな時に私たちは、それがどのように機能するかのベーシックを彼らに示すこともあります」

このバスは最近、グリーン・エネルギー電池業界のリーダーであるドラゴンフライ・エナジー社の一部門であるバトルボーンが提供するソーラーパネルとリチウムイオン電池を設置することで、環境への取り組みも強調しました。Genelec Inc. のセールス・マネージャーであるPaul Stewart氏は次のように述べています。

「製造・物流・製品運用におけるサステナビリティー(持続可能性)はGenelecの使命の中でも重要な要素で、これは私たちとレノン・ バスが共有するもう一つの目標でもあります。より良い世界を次世代に残すために彼らと緊密に協力できることを、私たちは嬉しく思います」