DaokoG One

G One

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―― 自宅スタジオに『G One』を導入されましたが、音を初めて聴いた瞬間の率直な感想を教えていただけますか?

Daoko 届いた時に思ったより軽く、かつ想像していたよりも小さい印象でした。でも見た目のわりにパワーがあるんですよね。まだ家では大きい音では聴いていないんですけど、ミックスチェック用にも使えそうだなと最初に思いました。今っぽい出方の音だなと。

―― 『G One』はホワイト、ブラック、RAWフィニッシュの3色がありますが、今回選ばれたカラーはどちらでしょうか?

Daoko あまり見たことのないカラーリングのRAWフィニッシュを選びました。削り出しの武骨な感じのシルバー。このアルミっぽい感じが気になったし、逆に可愛いなと思いました。それに置いてみると存在感はあるんですけど、インテリアとも合いそうな感じがあって。うちは白だと浮いてしまう部屋なので、差別化できてよかったです。これまで使っていたスピーカーがシンプルな黒なので、今回の『G One』のように見た目でテンションが上がるのは嬉しいです。

それとサイズもコンパクトだし、何よりそのまま置けるのもいいですね。普通はスピーカーの下に振動を抑えるインシュレーターやスタンドを置きますが、これは本体の下にスタンド機能が最初からついているので便利です。

Daoko

―― スタンド機能を使って『G One』の角度も調節できるところもいいですよね。

Daoko スピーカーを置く角度って、こだわろうと思えばいくらでもこだわれるから調節が難しいんですよ。そもそも最初にスピーカーを買った時はリスニングポジションに合わせてインシュレーターやスタンドでスピーカーの角度を調節する意味がよくわからなかったんです。でも、『G One』は最初からついているし、角度調整もしやすい。その意味では初心者にも優しいのかなと思いますね。

―― Genelecのスピーカーは正確でありつつも、小さい音でもバランスがいいことに定評がありますからね。

Daoko 確かに。この見た目のサイズから出ている音とは思えないぐらい迫力がある感じがしますね。音量を出しすぎなくてもそれを感じさせないくらいしっかり聴こえる感じがします。できれば音量を絞って作業したいなとは普段から思っているので、小さい音量でもはっきり聴こえるというのは、耳にも優しいからミュージシャンとしては嬉しいです。

―― リスニング用のスピーカーは“気持ちいい音”に特化しがちですが、『G One』は、制作者にとってはもちろん、リスナーにとっても良いオーディオと言えそうですね。

Daoko 一般のリスナーの環境と我々のスタジオの環境を同じにするのは難しいと思うんですけど、『G One』はそれを良い意味で繋いでくれる機種だと思います。プロ用のスピーカーの価格帯からするとめちゃくちゃ高額ではないし、むしろスペックを考えると思ったよりリーズナブル。コスパがいい一台ですね。

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―― このスピーカーで聴いてみて良かった曲はありましたか?

Daoko 制作期間中に届いたこともあって、主に自分の楽曲しか聴けていないから、まだあまり多くのジャンルの音を試せていないんですが、生音っぽい曲だと音の分離が特にいいですね。ライブ感のある聴こえ方のように感じました。

とはいえ、私の曲は全然生音っぽい楽曲じゃなくて、どちらかというとゴリゴリのクラブミュージック的な楽曲なんですけどね。その中で言えば、私が参加した『塊魂』シリーズの最新作『ワンス・アポン・ア・塊魂』のサントラ曲「やんやん」は、声が立体的に聴こえるんです。低音が効いている曲なので、低音チェックに使えるんですよ。

やっぱり職業柄、歌のチェックが多くて、ボーカルの聴こえ方は気になるんですよね。特に自分の曲を聴く時はそうなんですけど、『G One』は他のものよりディティールが分かりやすい感じでした。相対バランスというか、声が出ている迫力の度合いが分かりやすくていいなと。普段の宅録でも自分の声のテイク選びに使えそうだなと思います。

―― ちなみに『G One』はツアーなど遠征に最適なキャリーバックもオプションで用意されています。

Daoko それは持ち運びが便利でいいですね。環境を変えて作業したくなる時もあるんですよ。そういう時はヘッドフォンになりがちですけど、『G One』のセットがあればそこもちゃんとリッチになる。自分の制作環境を守れるというのは嬉しいです。あと自宅スタジオから基本的には動かないんですけど、行き詰まったりもするので。場所を変えて作業するということは、アイデアが広がりそうだし、その分、音楽の幅も広がりそうだなと。自由な選択肢が増えるスピーカーなのかもしれないですね。

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―― 最新作の中で、特に『G One』と相性がいいと思う曲はありますか?

Daoko 一番良かったのは「Rhythm in the Sunset」ですね。EPの一番最後の曲なんですけど、アナログシンセっぽい音色を使ったローファイな曲でもあるし、ドライなドラムが気持ちいいんです。いい感じに聴こえて、角が取れた感じがちゃんと伝わってくる。温かみのあるサウンドにしたいなと思っていたので、まさしくこういう感じで聴こえてほしかったなという部分は、確かにEPの中では一番感じましたね。

なので、このスピーカーで聴けば音の良さをしっかり感じていただけると思います。よくできた曲だなと自画自賛させてくれる優秀なスピーカーですね(笑)。

―― その意味ではこの価格帯でそういった世界の入り口になり得る『G One』は、これから音楽制作を始めたい人にとってもいいことかもしれませんね。

Daoko 音の良さに感動するというのは、音楽を楽しむ上で大事な気持ちだなと思っているんです。私自身も学生時代、ちょっといいモニターヘッドフォンを買って、あまりにも普段聴いている音楽と別物でびっくりして、音楽がもっと好きになったし、「耳が気持ちいいって楽しいんだ」と思った経験があるんですよ。だから手を出しやすい価格帯というのは大きいんじゃないかなと。そこで入り口が狭まってしまう人もいますから。なので、初めて音楽制作をする方や、ちょっといいスピーカーを試してみたいという人に『G One』をおすすめしたいです。クオリティー的にはプロの要求にも応えられるモデルだと思うので。

あと、私はスタジオ以外だと自宅のリビングにいる時間も長いんですけど、そういう空間に良い音のスピーカーがあって常に良い音で音楽を楽しめるのはちょっとした贅沢だと思うんです。やっぱりそういう状態があることで生活の質も上がると思います。『G One』をテレビに接続すれば迫力ある音で映画を楽しめますし、音楽以外にもいろいろと普段使いできるので、そういう"贅沢なおうち時間"のために使ってみてほしいですね。

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普段の音楽の聴き方やリスナーに『G One』で聴いてほしい曲までを語ったDaoko氏のフルインタビューは、音楽カテゴリー、映画カテゴリー、テックカテゴリー、ブックカテゴリーで構成される、総合カルチャーサイトのリアルサウンドテックでご覧頂けます。


Daoko

プロフィール 15歳の頃にニコニコ動画へ投稿した楽曲が話題となり、2015年に『DAOKO』でメジャーデビュー。以降、CMやアニメ主題歌の提供など幅広い音楽活動を展開し、米津玄師との共作「打上花火」はYouTubeで7億回を超える再生を記録。音楽にとどまらず、小説執筆、ライブイベントの主催、絵画の個展開催、女優業など、多彩なクリエイティブ活動を通じて国内外から高い評価を得ている。2019年には個人事務所「てふてふ」を設立し、2023年からはバンド・QUBITとしての活動もスタート。2024年にはアルバム『Slash-&-Burn』を発表。2025年にはGiga & TeddyLoid「アクトfeat. Daoko」、ピーナッツくん「Tokyo Jumpers feat. Daoko」などのコラボレーションでも注目を集め、11月19日には最新デジタルEP『meta millefeuille』をリリース。

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